海のフォアグラ
本州から九州の浅い砂地に生息しており、主に定置網やカゴ漁、刺し網で獲れる。しかし、釣るのは難しく餌だけ取られることもあるらしい。
漁獲量は多くはないが、比較的安価で売られている魚種である。
刺身にするもよし、煮付けや鍋の具材、揚げ物など様々調理法でできるため、食材としては優秀だ。
特に、カワハギの肝は海のフォアグラとも呼ばれることもあるぐらいである。
そんなカワハギは昼間に活動し、貝類や甲殻類、ウニやカニなどを頑丈な歯で殻を嚙み砕いて捕食する肉食性がある魚である。しかし、寝ている最中は潮で流されないように海藻などをくわえている可愛い一面もあるのだ。
主に、砂底や岩礁水深10m~100m周辺で活動しており、大きさは30cm~35cmほどになる。
オスとメスの区別は背びれで判断でき、オスは背びれが1本だけ伸びているのが特徴だ。
こんなふうにどうぞ
選び方、おろし方、切り方
○選び方
直接触って質感が硬いもの。丸く身が太いもの
○おろし方、切り方
頭の硬い所を外して突起部の後ろから包丁を入れる。
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胸ビレ下まで切り進め、中骨主骨に刃が当たったら止める。
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一旦包丁を置き、両手で頭と胴をつかんで左右に引きちぎる。
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胴を覆っている硬くざらついた皮を頭側の切り口からめくり上げる。この時、背ビレと尻ビレに沿って引っ張ると簡単にはがしやすい。
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頭側に付いているキモを潰さないように下から支えながら取り外す(他の内臓は捨てる)。
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一度水洗いする。ここまでで皮付きの頭、キモ、皮をむいた胴の3つの部位に分けられる
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胴をカワハギ独特の血合骨を残した5枚おろしにする。まず背身と腹身の接合部に並ぶ血合骨の両脇から、中骨に届くまで切れ込みを入れる。
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次に背ビレに沿って血合骨の筋を残すように背身を切り取る。
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腹身も血合骨の筋を残すように尻ビレ際からそぎ取る。
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同じ手順で反対側の身もそぎ取ると、4枚の節身と血合骨が付いた中骨に分かれる5枚おろしの出来上がり。
調理の仕方
カワハギの煮付け
初めに、カワハギの両面に塩を振り水気をとって臭みをとり、表面に切り込みを入れます。次に、砂糖、酒、醬油、味醂、水をフライパンに入れて煮立たせたら、カワハギ、ショウガ(薄切り)、白ネギを加え、落し蓋の上から蓋をして中火で10分煮込んで完成。