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水産資源の増大を目指す栽培漁業

水産資源の増大を目指す栽培漁業

放流を待つあわびの稚貝
沿岸に棲む魚介類の資源の減少が著しい中、資源管理型の漁業が求められている一方で、積極的に水産種苗の生産・放流・放流後の保護・育成を行う栽培漁業への取り組みも行われ、沿岸漁業の振興に重要な魚などを人工的に育て、放流していくことで、漁業生産の増大に結びつけています。

あわびの種苗放流が始まったのは昭和41年のことです。昭和61年には「つくり育てる」漁業を推進するため、「財団法人神奈川県栽培漁業協会」が設立され、現在では、神奈川県と役割を分担して、まだい、ひらめ、あわび、さざえなどの種苗生産と放流を行っています。

注目されるのは、最も早くから取り組んだあわびとまだいの種苗放流です。まだいでは、昭和53年から平成12年までの22年間に合計2000万尾を超える種苗が放流された結果、放流を開始した当時の神奈川県でのまだい漁獲量はわずか30トンだったのが、平成7年代には漁業と遊漁を合わせると約150トンも獲れるようになりました。

また、現在、神奈川の漁業者が漁獲するあわびの9割は放流した種苗が大きく育ったもので、確実に放流効果が現れています。人の手でどのくらいの大きさまで育て、どこに放流するのが、費用的にも生存率からも最も効果があるのかというさまぎまな研究が行なわれ、現在に至っています。